• 『沖縄系ハワイ移民たちの表現 ー琉歌・川柳・短歌・小説ー

『沖縄系ハワイ移民たちの表現 ー琉歌・川柳・短歌・小説ー

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       仲程 昌徳著 /四六判/240頁/

ハワイには沖縄からの移民たちがたくさんいる。
そのハワイに住む沖縄の移民達が独自に沖縄を表現している。
それは「琉歌」という沖縄独特の形であったり、「琉語川柳」という新しい形であったり、短歌や小説という形に「沖縄」を読み込んだ物などさまざまである。
それらの作品を『Hawaii Pacific Press』や『布哇タイムス』『布哇報知』などのハワイの邦字新聞・雑誌から収集し論じた一冊。
ハワイ
で作られた作品の背景や特徴はどのようなものであったのか?


目次

ハワイの琉歌 
はしがき 
一『布哇タイムス』『布哇報知』に見られる琉歌・琉球文芸 
 1、「琉歌」の登場 /2、『布哇報知』の沖縄特集 /3、「琉球文芸」紹介記事の登場/呉屋の琉歌・その足跡/呉屋の琉歌・その特質/6、呉屋の「琉歌解説」 
二『Hawaii Pacific Press』の創刊と琉歌 
 1、「琉歌」欄の創設と変遷/2、「琉歌」の時期/3、「ハワイ琉歌会」の登場 /4、「ハワイ琉歌会」の変化/5、「ハワイ琉歌会」の分裂/6、「課題」に見るハワイの琉歌/7、ハワイ琉歌の特質
あとがき 

琉語川柳
  はじめに/1、「琉語川柳」の登場/2、「琉語川柳」の推移 /3、「琉語川柳」の題材 /4、「ハワイ琉歌会」詠草と「琉語川柳」/5、「琉語川柳」の世界
/6、「琉語川柳」の諸相/あとがき
 
ハワイ・沖縄移民たちの短歌 
はじめに
一『日布時事』『布哇報知』の「新年文芸」への投稿者たち
 1、「新年文芸」の短歌・戦前/2、「新年文芸」の短歌・戦後/3、「新年文芸」の歌人1 戦前登場した歌人──當真嗣栄、當真しせい/4、「新年文芸」の歌人2 戦後登場した歌人──大嶺真鶴、幸地暁雨 
二『Hawaii Pacific Press』の歌人たち 
 1、『Hawaii Pacific Press』に登場した歌人たち/2、「老い」を歌う──幸地南枝/3、「草取り」の日々──比嘉三良4、社会派の歌人──当真しせい/5、生活派の歌人──当真嗣栄/6、その他の歌人たち/結びに代えて──「移民」の 歌の終わり

 「駆け落ち」する妻たち  ―外間勝美「盆丘の夕映え」を読む

あとがき

〈著者略歴〉
仲程 昌徳(なかほど・まさのり)
1943年8月 南洋テニアン島カロリナスに生まれる。
1967年3月 琉球大学文理学部国語国文学科卒業。
1974年3月 法政大学大学院人文科学研究科日本文学専攻修士課程
修了。
1973年11月 琉球大学法文学部文学科助手として採用され、以後2009年3月、定年で退職するまで同大学で勤める。
主要著書
『山之口貘――詩とその軌跡』(1975年 法政大学出版局)、『沖縄の戦記』(1982年 朝日新聞社)、『沖縄近代詩史研究』(1986年4月 新泉社)、『沖縄文学論の方法――「ヤマト世」と「アメリカ世」のもとで』(1987年10月 新泉社)、『伊波月城――琉球の文芸復興を夢みた熱情家』(1988年5月 リブロポート)、『沖縄の文学――1927年〜1945年』(1991年3月 沖縄タイムス社)、『新青年たちの文学』(1994年12月 ニライ社)、『アメリカのある風景――沖縄文学の一領域』(2008年9月 ニライ社)、『小説の中の沖縄――本土誌で描かれた「沖縄」をめぐる物語』(2009年3月 沖縄タイムス社)『沖縄文学の諸相 戦後文学・方言詩・戯曲・琉歌・短歌』(2010年2月 ボーダーインク)等。