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●四六判 208ページ
●定価1320円(本体1200円+税)
●湧上アシャ 著
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『風の棲む丘』湧上アシャが描くリアルでリリカルな希望の物語。
あの夏、深い森のコーヒーショップで少年は、銀色の少女と出会った。
やってくる〈そのとき〉のために。
沖縄のある街に住む中学生・サトは、夏休みに祖父である「やんじい」が営む、山原の森の中にあるコーヒーショップ「ブルー・ノート・スケッチ」で過ごすことになった。
そこで出会ったのは、なんじい、シンガー杏といった個性的な大人たち。
そしてその森で、白い髪の、白い肌の、銀色に輝く美しい少女・エメを見つける。
特別な夏の始まり。
しかし、やがてその森にも、少しずつ、沖縄の現実が襲いかかろうとしていた。
沖縄の少年・サトは自分が進んでいく道を見つけることができるのか。
銀色の少女・エメの夢は叶うのか。
〈この島には美しい自然がある。優しいひとがいる。しかしこの島をとりまくおもわくは多い。愛する街があって、愛する人がいて、それでも君は闘うのか〉
●目次
プロローグ〈そのとき〉
アイズ
招かれる来客
夜は友だち
白砂の砂
ミチシルベ
台風があらわれた
月影のチーク
鳥はいつか旅立つ
邂逅
煙たがれても
エピローグ〈あさのひかり〉
●著者略歴
湧上 アシャ(わくがみ・あしゃ)
1990年沖縄県宜野湾市普天間生まれ。普天間高校出身。
17歳から本格的に小説を書きはじめる。ふたつの大学に進学するが、どちらも中退。2016年10月から、同人サークル「TAFF CONNECTION タフ・コネクション」に参加する。ヒップホップやレゲエの文化に強い影響を受けており、ラップしたり、イラストを描いたりもするが、文章をメインに活動中。
著書『風の棲む丘』(ボーダーインク2017)。
カバー・イラスト
なおきち
TAFF CONNECTION 発揮人のひとり。イラスト・デザインを担当している。古着と笑いが好きなナイスガイ。趣味でギターや三銭の演奏をする。本書を機にイラストレーターになることを決めた(らしい)。