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●A4判ソフトカバー 256ページ
●定価5170円(本体4700円+税)
●比嘉慂 著
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「カジムヌガタイ」「砂の剣」「マブイ」など国内外で高い評価を得た漫画家・比嘉慂、初の写真集。那覇の家並みを撮る。
那覇を歩く、出会う、見えてくる。懐かしい家並みと新しい風景。
〈カメラを構えずにはいられない。そうすると「私はここよ」「僕はこっちだ」と家々が手招きするように誘ってきた。〉
幾度も歩いた赤瓦、トタン屋根、アメリカ住宅、墓、U字路、そしてコロナの街。静かに語りかけてくる家並みの風情に深く魅了されていく。
〈年月を重ねた家のかもしだす風情は、真っ当に暮らしたいと願う人々の誠実な温もりが感じられ、この不条理な沖縄にあっても芯はぶれない、変わらない、まさに風土の心を私は見ているのだと立ち尽くす。〉
「風土の家」をもとめてさまよう、圧倒的存在感の写真集。
目次
モダンの名残り
望郷赤瓦(あかがーら)
セメント瓦家(かーらやー)、路地(すーじ)の郷愁
トタン屋根とアメリカ家(やー)と墓の記憶
アパートを旅する
U字路の誘い、白い家、坂の家
コロナの街
老いを彷徨う
●著者略歴
比嘉慂(ヒガススム)
1953年沖縄那覇市出身。『カジムヌガタイ』が、2003年に第7回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞受賞、同作品は2005年にイタリア語版を刊行。『砂の剣』『マブイ』が、2011年にフランス語版、2023年には同2作品を収録した英語版『OKINAWA』が刊行。
2024年3月30日 初版第一刷発行