• 『具志頭間切の歴史散歩 先人たちの奥深い物語への誘い』宮城信夫著

『具志頭間切の歴史散歩 先人たちの奥深い物語への誘い』宮城信夫著

ISBN978-4-89982-495-4

2,530円(内税)

定価 2,530円(内税)

購入数
-----------------------------------------------
●A5判382ページ
●定価2530円(本体2300円+税)
●宮城信夫 著
-----------------------------------------------

沖縄の具志頭間切(ぐしちゃんまぎり 現・八重瀬町[旧具志頭村])の歴史を字(集落)ごとに深くたどる。豊富な写真、資料、地図をオールカラーで掲載。具志頭地区の歴史ガイドブックに最適の一冊。

「間切(まぎり)」とは、琉球王国時代の行政区単位。現在の市町村にあたる。


●目次

序章 具志頭間切
1. 具志頭(間切)の呼称と変遷 2. 具志頭間切番所 3. 集落(名称、数)の変遷 4. 集落・屋取の公式名称と変遷 5. 独特な具志頭村の方言 6. 馬場(ンマイー) 7. 田舎百姓に対する諸制限 8. 交通 9. 屋取(ヤードゥイ) 10. 具志頭間切の移住民募集 11. 排他的な村意識 12.具志頭親方文若(蔡温)

第1章 具志頭
1. 具志頭ムラの発祥と変遷 2.ユッタチジョウのお嶽 3. 具志頭城跡とミドリ城跡 4. 伊舎堂墓と那宇島(ノウじま) 5. ユヌヌシガマ(クラシンウジョウ)とウフブリ下洞穴遺跡 6. 座嘉比家(南風原按司と花城親方) 7. 屋富祖井(やふがー) 8. 具志頭のお宮 9. 具志頭馬場(マガッチャ、キームイグヮ−) 10. ハナンダーと排水工事 11. 汗水節の碑 12. 具志頭の棒術 13. 白土(シルンチャー) 14. 具志頭ワイトゥイ 15. 戦後の具志頭海岸(道路建設・弾薬処理工場・砂浜採掘権)

第2章 玻名城
1. 玻名城村の発祥と変遷 2. 多々名城址 3. んじゃ井(ンジャガー) 4.マーガヌトゥン(真嘉之殿)5. チヂンブリ(太鼓岩) 6. トゥンザギの海人草 7. 玻名城のお宮 8. 獅子舞 9. 村井(ムラガー)10. 桃原の灌漑田化と「ヒードー」(水道)

第3章 安里
1. 安里村の発祥と変遷 2. 親泊港(ワタヤー)とウシヌマチー 3. 慶座井(ギーザガー)、慶座原屋取(ギーザヤードゥイ)、慶座バンタの泉水  4. 殿武林(でぃんぶり)と孝神堂(こうじんこう) 5. 座嘉武井(ザカンガー) 6. 上江門家(うぃーじょうけ) 7. ヌル殿内 8. 安里のお宮(新殿内・ミードゥンチ) 9. 臼太鼓(ウフデーク) 10. 世持井(アファガー)と安里松尾原の水田化 11. 安里平松(アサトゥ ヒラマーチー) 12. 「長門」(ナガジョウ)と「当山門」(トウヤマジョウ) 13. 綱引き

第4章 与座
1. 与座村の発祥と変遷 2. 字仲座への合併・分離の変遷  3. 与座大主による上城築城(異説) 4. 近世琉球時代から1903年(明治36)までの与座村行政 5. 土地整理 6. 上城城址(ウィ―グスクじょうし) 7. 与座子の墓、与座之殿、トゥンヌ クサイヌカー、アザナ之殿(グンジン) 8. 与座のお宮
 
第5章 仲座
1. 仲座村の発祥と変遷 2. 世持井(アファガー) 3. 班井(ハンガー) 4. 仲本門中(仲本稔)

第6章 大頓
1. 大頓屋取の発祥 2. 字大頓の誕生 3. 急速な発展 4. 住民意識の変貌 5. 大頓のお嶽(大頓のお宮) 6. ジングラー(銭蔵)

第7章 後原
1. 集落の発祥と変遷 2. 後原屋取と新城村 3. 字後原の誕生(新城村からの分離独立) 4. 大字後原へ 5. 住民の意識変化 6. 地頭火之神(後原のお嶽、マージのお嶽、火の神) 7. 神屋(かみやー)、後原村元の火の神 8. 新垣村小 9. 首里道(しゅいみち) 10. 集落運営施設の変遷

第8章 新城
1. 集落の発祥と変遷 2. 新城グスクと山グスク 3. 村井(ムラガー) 4. 村グムイ 5. 前川橋(ガンガラー) 6. シーヤーマー 7. 白焼宮里(しらやちー なーざとぅ) 8. ガルマンドウ原洞穴遺跡 9. ティーヒサアレー 10. 外間の殿 11. 上江洲ヒラ嶽、新城之殿 12. 新城の石獅子 13. 六十洞窟(ろくじゅうがま)

第9章 港川
1. 具志頭間切の礁湖(イノー) 2. 発祥と発展 3. 移住の形態 4. 上港・港の行政区 5. 港川集落の形態 6. 村井(ムラガー) 7. 屋号「東長嶺」(アガリナガンニ)と屋号「西長嶺」(ニシナガンニ) 8. お宮  9. 「北のお嶽」(ニシヌウタキ)と「南のお嶽」(ヘーヌウタキ) 10. 糸満道(イクマンミチ 11. ハーレー(爬竜船競漕)12. 海上事故遭難者慰霊之碑

第10章 長毛
1. 長毛屋取の発祥 2. 粟石の発見・採掘、真栄田ハルヤー地域の繁栄、青空市場 3. 長毛井(村井)4. 普請模合(ふしんもあい) 5. 唐船お嶽(トーヌフニ ウタキ) 6.うされー橋、ウサレー毛 7.サンデーマージャ坂(ヒラ)の朝市と桃原大道(トーバル ウフドウ) 8. 港川遺跡公園(港川人)

最終章 具志頭村の沖縄戦 
1. 戦時体制下の教育と暮らし2. 生活必需品の配給と日本軍への食料調達 3. 沖縄戦 4. 具志頭村の沖縄戦 5. 具志頭村の戦後復興 6. 具志頭村の主な戦争関連遺跡、慰霊碑 7. 八重瀬町戦争遺跡公園8. 白梅学徒隊、その他の学徒隊 9.沖縄戦とは何だったのか 

あとがき 参考・引用文献

●ゆんたく1.インナー・ワンナーの不思議●ゆんたく2.国頭村比地集落●ゆんたく3.ヘンサ橋●ゆんたく4.モーバレーとヌーバレー●ゆんたく5.川平良井小(かてーらがー)伝説●ゆんたく6.美女ンダルーによる超難問3題●ゆんたく7.白川桃原樽金(とうばるたるがに)と真鍋樽(ンダルー)●ゆんたく8.トゥクイリーのハーメー●ゆんたく9.屋富祖井伝説●ゆんたく10.南城市新里に伝わる汗水節の舞踊●ゆんたく11.農民道(のうみんどう)●ゆんたく12.津堅親方(チキンペーク)と津堅赤人(チキンアカッチュ)●ゆんたく13.嘉手納清行医師(関氏)●ゆんたく14.ベッテルハイム一家の宿泊●ゆんたく15.伊予田原・西平原・与古田屋原●ゆんたく16.組踊「多田名大主」●ゆんたく17.多良間島の組踊「多田名組」●ゆんたく18.組踊「多田名大主」のモデル(伝説)●ゆんたく19.多々名按司墓の怨念●ゆんたく20.「いゆぐむい」「がにぐむい」「りんぐむい」「あがんじぐむい」●ゆんたく21.玻名城の海●ゆんたく22.「玻名城のお宮」考●ゆんたく23.北村渠(にしんだかり)と南村渠(ふぇーんだかり)●ゆんたく24.城間一誠(太郎)●ゆんたく25.ギーザバンタにまつわる伝説●ゆんたく26.「ギーザ ウヮーグヮー クンジーガ イチュン」●ゆんたく27.虎千代考●ゆんたく28.安里のノロ●ゆんたく29.「与」(くみ)と「組」(ぐま)●ゆんたく30. 綱引き舞、検分、カナチ(カヌチ)、ガーエー●ゆんたく31.上グスクと上原按司●ゆんたく32.登口原、勢頭原、南表原●ゆんたく33.仲座8煙・与座5煙●ゆんたく34.砂糖山(ハターヤマ)と砂糖小屋(ハターヤー)、仲座製糖組合●ゆんたく35.集落運営施設の変遷●ゆんたく36.大頓原・苧田原・伊保田原●ゆんたく37.屋宜門中(喬氏)●ゆんたく38.合力(こうろく)●ゆんたく39.首里上納道と「ヘーヌシマヌ ニーセーター」●ゆんたく40.字後原の小字●ゆんたく41.弥勒神(ミロク・ミルク)と弥勒信仰●ゆんたく42.横手川(ユクティガー)●ゆんたく43.一日橋(板敷橋)●ゆんたく44.3つの伝説●ゆんたく45.「マジムン道」考●ゆんたく46.尚貞王の鷹狩り●ゆんたく47.イフドー原・ガンリー原・ガルマンドー原●ゆんたく48.ゼッケン11番●ゆんたく49.「イタイチメーヌシチャヤ グソー」(板1枚=サバニの下は地獄)●ゆんたく50.サバニ●ゆんたく51.港川のハーレー歌●ゆんたく52.鄭迵・ 謝名親方利山(ていどう・じゃなうぇーかた りざん●ゆんたく53.粟石●ゆんたく54.唐船お嶽(御神体)の祟り●ゆんたく55.西原飛行場の建設作業(体験記より)●ゆんたく56.沖縄戦の特徴と教訓●ゆんたく57.現実を話す兵隊(体験談)●ゆんたく58.壕からの追い出し(当時の玻名城区長の体験談)●ゆんたく59.忠魂碑

巻末資料
(1)具志頭村小字集成図と名称一覧表(2)歴代の具志頭城主(3)具志頭グスクの空中写真(4)阿氏と平敷屋朝敏・玉城朝薫の相関図(5)新垣門中とトゥクイリーのハーメー相関図(6)具志頭・ミドリ・多々名グスクの空中写真(7)アマングスクブリ⇒花城⇒玻名城古島(8)玻名城古島⇒玻名城桃原⇒現在地(9)多々名グスクの空中写真(10)与古田屋原・ユザジョウサガイ(与座のタイ)・世持井(11)歴代の勝連城主(12)玻名城の郷(13)具志頭・多々名・上・新城・八重瀬グスクの相関図(14)上グスクの空中写真(15)仲座のタイ・上城々跡・カーンザ道・世持井(16)新城A遺跡(新城原)・ユリー原遺跡・新城グスク(17)新城大親・新城親方の相関図(18)新城集落の平面的形態


●著者略歴
宮城信夫(ミヤギノブオ)

1951年(昭和26)南風原村(現・南風原町)字山川で出生、1964年(昭和39)南風原村立南風原小学校卒業、1967年(昭和42)南風原村立南風原中学校卒業、1970年(昭和45)知念高等学校卒業、1975年(昭和50)琉球大学理工学部物理学科卒業、1976年(昭和51)運輸省(現・国土交通省)入省(航空管制官)、2016年(平成28)NPO歴史散歩の会会員、2017年(平成29) 南山歴史研究会会員、2017年(平成29) 国土交通省退職、2019年(令和1) 南風原町観光協会ガイド、2020年(令和2)『南風原町の歴史散歩』初版出版、2022年(令和4) 「具志頭歴史友の会」(サークル)講師、2022年(令和4)『沖縄文化への招待』初版出版


●2025年9月30日 初版発行