ミラクルに輝く八つの島々
宮古の島々への理解と愛情を深めるために……。
宮古の島々は自然のミラクルな働きで、輝いている。自然の恵みを重んじて働く島民は、自由で豊な人生を求めて苦難の時代を乗り越え、香気の漂う歴史・文化を築いている。宮古の島々の自然、文化について総合的に解説し、自然の恵みと人々の働きが調和し、自由で豊な社会を建設することについて考える道標書。
はしがき 平野長伴
1部 自然
第1章 宮古の歴史を見てきた生き物たち
−ミヤコサワガニの起源− 諸喜田茂充 藤田喜久 成瀬貫
第2章 宮古諸島の不思議な動物相 太田 英利 高橋亮雄
第3章 宮古諸島の鳥類研究史と鳥類相 嵩原 健二
第4章 宮古島におけるエネルギー作物“サトウキビ”の増産と循環型社会の形成 川満 芳信
第5章 宮古島の地下水保全と農業との共生 前里和洋
第2部 文化
第1章 沖縄人のルーツをたずねて −宮古島の人骨調査− 土肥 直美
第2章 宮古島の水の文化 −自然の水の豊かさ・人の力のすばらしさ− 渡久山章
第3章 宮古・アーグの魅力 杉本 信夫
第4章 宮古の模合 波平 勇夫
第5章 ニコライ・A・ネフスキーと宮古 漢那 昭
第6章 宮古諸島地域の戦争遺跡 −その実態について− 山本 正昭
解題 垣花 豊順
あとがき 長堂 芳子
著者プロフィール
宮古の自然と文化を考える会
1995年に発足した、宮古の自然や歴史、文化に造詣の深い学術専門家の方々を招聘し、年三回の講演会を開いて、会員及び一般参加の方々の宮古に関する理解と認識を深めることに務めてきた。会長 平野長伴。
前書き
平野 長伴
本会は、平成7年4月に発足以来、宮古の自然や歴史、文化に造詣の深い学術的専門家の方々を招聘し、年3回の講演会を開いて、会員及び一般参加の方々の宮古に関する理解と認識を深めることに努めてきた。
本会は今回、「宮古の自然と文化・第2集」を発行する運びとなった。講演会を重ねるにつれて、その内容も多種多岐の分野にわたり、それらをまとめて回顧し、省察を加えて、更なる活動の飛躍を図る時期に至ったと考えたからである。本書の内容は、ミヤコサワガニ 、ヘビ・トカゲ・カエル、鳥類相、サトウキビの有効利用、土壌と地下水、古人骨 、水の文化、あやご(歌謡)、模合、ロシアの民族学者ニコライ・ネフスキー、戦争遺跡、等々、自然と文化の広範囲に及んでいる。多くの方々が本書を手にとられ、活用されることをお願いしたい。