• 『宮城 聡 ―「改造」記者から作家へ』仲程昌徳著

『宮城 聡 ―「改造」記者から作家へ』仲程昌徳著

978-4-89982-256-1

2,160円(内税)

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仲程 昌徳著
四六判  262頁

戦前、里見の推薦で文壇にデビューした
知られざる沖縄の作家の作品と時代を読み解く


沖縄を愛し、ハワイを慕い、東京で苦悶した沖縄初の「新進作家」
宮城聡は1895年国頭村奥間に生まれ、小学校訓導を歴任後、1921年上京し改造社に入社。当時の文豪・芥川龍之介や里見、佐藤春夫、谷崎潤一郎などの担当記者として活躍後、里見の推薦で文壇デビューし、作品を発表した。
戦後、沖縄に帰省後は沖縄県史の審議委員などを務めた。
その宮城聡の戦前から戦後までの全仕事を掘り出す試み。

●目次
はじめに

第一部 戦前編
1、熱血訓導
2、出郷
3、改造社時代
創作部門担当 芥川龍之介/創作部門担当 里見/創作部門担当佐藤春夫、谷崎潤一/地方講演講師案内/ハワイへの旅/震災記事執筆/広津和郎「さまよへる琉球人」の発端/佐藤春夫「放浪三昧―ある詩人の話―」の来歴
4、作家への道
『文芸時代』への登場/『文芸春秋』の発売禁止/続『文芸春秋』の発売禁止/『サンデー毎日』への登場/『新青年』への登場
5、「新人作家」への仲間入り
「故郷は地球」の新聞連載/『三田文学』への登場/「新人作家」として
6、作品集の刊行
『創作 ホノルル』の刊行/増補改訂版『ハワイ』の刊行/両作品集の差違/続・両作品集の差違
7、ハワイ関係著作
8、多産の時期
「罪」遊女の問題/「響かぬ韻律―懐しい過去―」ドン・キホーテへの意志/「応急ならず」戦争への足音
9、小説から随想へ
琉球への関心/万葉調の鼓吹/琉歌、風物、ハワイ、戦争

第二部 戦後編
1、『生活の誕生』出版
戦前期の作品/敗戦直後の作品
2、戦後の出発
3、「東京の沖縄」連載
留学生群像/政治的文脈の排除
4、雑誌『おきなわ』への寄稿
5、「故郷は地球」の連載
登場人物について/戦争について/それぞれの出発/戦後風俗への関心
6、『新沖縄文学』への登場
「大東島昔物語」の発表/「マッキンレー号送還記」の発表/応募小説の選考/「文学と私」の連載
7、沖縄県史の編纂事業

第三部 補遺編
「海洋文学」の提唱

主要参考資料一覧
あとがき

●著者プロフィール
仲程 昌徳(なかほど・まさのり)
1943年8月 南洋テニアン島カロリナスに生まれる。
1967年3月 琉球大学文理学部国語国文学科卒業。
1974年3月 法政大学大学院人文科学研究科日本文学専攻修士課程
修了。
1973年11月 琉球大学法文学部文学科助手として採用され、以後2009年3月、定年で退職するまで同大学で勤める。
主要著書
『山之口貘――詩とその軌跡』(1975年 法政大学出版局)、『沖縄の戦記』(1982年 朝日新聞社)、『沖縄近代詩史研究』(1986年 新泉社)、『沖縄文学論の方法――「ヤマト世」と「アメリカ世」のもとで』(1987年 新泉社)、『伊波月城――琉球の文芸復興を夢みた熱情家』(1988年 リブロポート)、『沖縄の文学――1927年〜1945年』(1991年 沖縄タイムス社)、『新青年たちの文学』(1994年 ニライ社)、『アメリカのある風景――沖縄文学の一領域』(2008年 ニライ社)、『小説の中の沖縄――本土誌で描かれた「沖縄」をめぐる物語』(2009年 沖縄タイムス社)『沖縄文学の諸相 戦後文学・方言詩・戯曲・琉歌・短歌』(2010年 ボーダーインク)、『沖縄系ハワイ移民たちの表現』(2012年 ボーダーインク)、『「南洋紀行」の中の沖縄人たち』(2013年 ボーダーインク)等。

●2014年5月発行