四六判 215頁
学級日誌とは、日直の生徒がクラスの一日をつづる日記のようなもの。
「生徒の日誌は、最低でも300字は書いてもらう。
テーマは自由。
先生は毎日それにコメントをつける。
生徒が書いた以上の分量で!」
自己を表し、他者と出会い、共に学ぶ場として
学級日誌を活用したい―。
そんな「日誌教育」を日々実践する
国語教師の著者が、生徒である
昭和薬科大学附属高校3Eクラス43名とともに
一年間書き続けた学級日誌から、
厳選して43本を収録しました。
「僕は体育の日は必ずブラジャーをつけます」
「先生は『大人』の定義はなんだと思いますか?」
「私のお母さんは異常に、ジャニーズの“嵐”が好きです」
高校生と先生のマジメでユカイな対話から、
生徒たちのみずみずしい感性と、
今と向き合うひたむきさ、
そして懸命に生徒に応えようとする
教師の悪戦苦闘が伝わってきます。
日誌教育の実践のための「日誌教育Q&A」を
付録しました。
●目次
まえがき
第一章 学級日誌と私
第一節 学級日誌と私
第二節 学級日誌とは?
第三節 試行錯誤の日々
第二章 たかが学校、されど学校 ある日の学級日誌1
第一節 拝啓 学校殿
上級生として物申す!/偏見脱却のための学び/
歴史から学ぶこと/大人になっても役立つ科目/
土足解禁に反対!/家は安らぎの場であるべき/
古典が好きになる方法
◎ホームルーム 「学級日誌 VS SNS 」
第二節 Dear Friends!
薬科は変な人ばかり/このクラスは楽しい!/
日々雑感/もう笑いません!/文系なのに理系/
モヒカンにしたわけ/最高の友
◎職員室「日誌教育」
第三章 私の主張、僕の主張 ある日の学級日誌2
第一節 哲学的なことばたち
人は誰でも裁かれる/「モテ期三回説」の真実/
集団に溶け込めない僕/「夢=職業」ってなんか変/
「十三日の金曜日」の誤解/「女性」を武器にするな! /
私が思う大人の定義
◎ホームルーム 心に残る学級日誌1
第二節 教室からは世界が見える
ドイツ留学で考えたこと/卑怯? それとも技術?/
ありのままで!/非母国語/ハーフに関する考察/
謝罪? 感謝?/私的アイドル論
◎職員室 日誌教育のコツ
第四章 愛すべき日々 ある日の学級日誌3
第一節 毎日がスペシャル!
Viva! サッカー! 頑張れニッポン!/愛される「嵐」/
イタリアを応援する僕/アメリカの現実/
憧れの東京/気配りは大事
◎ホームルーム 心に残る学級日誌2
第二節 お家に帰ろう
私のコンプレックス/子・親・家族/
お母さんとのケンカ/お父さん大好き!/
お母さんはアイドルおたく
◎職員室 学級日誌のルール
第三節 前を向いて
試練は益となる/つらい今を乗り越えて/
感謝する心
付録 日誌教育 Q&A
あとがき
●著者プロフィール
砂川 亨(スナガワトオル)
昭和薬科大学附属高等学校・中学校 国語科教諭
1967年生まれ。幼少期から青春時代までを神奈川県で過ごしたため、沖縄に疎いウチナーンチュ。現在、昭和薬科大学附属高等学校・附属中学校に勤務し、国語、特に現代文の楽しさを伝え続ける。趣味はギター演奏。沖縄県男女共同参画センター「てぃるる」運営委員。(2001年〜2004年)
表紙・本文イラスト/砂川 政美
●2015年12月初版発行