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●四六判224ページ ソフトカバー
●定価1870円(本体1700円+税)
●小原猛著
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「沖縄は妙なところだ。石が人に噛みつき、米がものを言う」
沖縄は神々の時代から現代にいたるまで、ずっと怖い話が大好きだった。『琉球怪談』シリーズの小原猛が渉猟してきた、現代の都市伝説へとつながる沖縄怪異譚を一挙に大公開。
――あなたが手にしているこの本は、沖縄のさまざまな市町村史や字誌などに収録されている怪異譚を、出典を明らかにしながら紹介していこうというものである。
――怪談・奇譚好きにとって何物にもかえがたい宝箱、それが地域史なのだ。
●目次
はじめに
怪異譚と都市伝説
フタツガーの男
美しく死ぬ
ボーヴァーのないん
赤道法螺グヮー
ハジチ
私の耳は
炭マジムン
岩火
ウスになったンナジ
松堂氏のホーカ
タコ人間
カジョーラー
リーインカーネーション
火の玉
ワーマジムン
カーガリモー
シルピージャーとヂヂーウヮーグヮー
パチパチマジムン
フカゾークークー
シチヌクヮー
鬼の酒
比屋根岬のマジムン
南風見の人魚たち
ヨナタマ
ガングルユマタ
城址の墓
消失する
シチマジムン
ウトゥドゥシドゥクマ
ヒジャイ(左)
ムンニムタレテ
山ジッチー
新城鬼
稲福婆
龍宮から帰ってきた女
穏作根子
海亀に噛まれた男
左足とアカブタ
幽霊たち
カーミ屋の兵隊
マジムン道
サキジョウグヮマブイ(酒上戸幽霊)
人力車に乗ったユーリー
一日橋のユーリー
マクガン山のイチマブイ
モーアシビーのユーリー
三線ユーリー
チョンナーユーユー
ハニミズキのユーリー
テーマン頂の遺念火
フナユーリー
タカーヒーを忘れた少年
悲嘆と怒り
カンターグヮーの幽霊
チーアンメー
アクマステドコロ
惣慶のジュリ墓
ザー(狂女)
クシリー、クシリー
グソーはアマダイ
ウニングヮ(鬼子)
人面魚
ニチイ花
ヒートゥの呪い
物言う牛
対決
佐南イチジャマア
牛バキムン
カニカマド
ギミンノヘイカ チョーハグヌ親方
ジーブーの武士 儀部鉄人
アカングヮユー
仲西ブー
赤口
サカマタのカニマジムン
草履マゾムヌ
ウヮーサーオー
久良波首里殿内
シチニンヨーテー
クボーシッタイクルチマグーと
ヤマグシククルイナーの対決
吸血トカラハブとの対決
ウスクヌシー
塩漬けたんたん
ユイヌミーマジムン
ナーレシシ
イングヮーマブイ
ハナンダモーモー
弁財天堂の幽霊
神々とユタたち
キーヌカンヌユクカカリイ
クバン御嶽の祟り
ペナルティーにならない神様の井戸
ユタの啓示
ワラビミチ
シーヌカミ
ヒドゥンの金満様
神々と涼傘
ガサシ若チャラ
玻名城のお宮
イッチョイグヮー
ギーザバンタの水神
ナタ山の祟り
魔神
ビタン
スクブ御嶽の祟り
キーターラシビ
サメの腹から手が出た話
神を見た男
キジムナーたち
アカカナジャー
マージャー
アカブサー
ユイユイドゥヤガラ、ドゥイヤガイヤ
人間とキジムナーの子
セーマ
ヤガンナ島へ渡る
ケンケンズーマー
フィリムン
ケンケンキジムナー
喜如嘉の巨大ヒーダマ
ハマイヌビャのブナガヤ
ウンサーガナシー
プーチャー屋のセーマ
マンキラルー
三人のキジムナー女
インガマヤラウ
ただ焼け野原だけが
おわりに
●著者略歴
小原猛(こはらたけし)
作家。昭和43年京都生まれ。与那原町在住。カメラマン、ライターとして活動したのち、沖縄移住。沖縄独自の怪談や精神世界、御嶽文化などに興味を持つ。2011年にボーダーインクより『琉球怪談』でデビュー。その後『七つ橋を渡って』『不思議な子どもたち』『おきなわ妖怪さんぽ』『琉球怪談作家、マジムン・パラダイスを行く』『いまて゜もグスクで踊っている』(ボーダーインク)、『琉球妖怪大図鑑(上下)』(琉球新報社)、『琉球奇譚シマクサラシの夜』『琉球奇譚ベーベークーの呪い』(竹書房文庫)など。現在、琉球新報の小中学生新聞「りゅうPON!」に「ふしぎうちなーショートショート」、琉球新報住宅新聞「週刊かふう」に「沖縄ミステリーツアー/隣のマジムン」連載中。また「琉球怪談」のコミック版(太田基之・画)が小学館から刊行。
●2021年7月 初版第一刷発行