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●A5判136ページ オールカラー
●定価2420円(本体2200円+税)
●平川宗隆著
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〈身土不二〉人間と自然は一体である。
フールとは、豚小屋とトイレが一体になった「豚便所」のこと。
いにしえの沖縄で、なぜこのような摩訶不思議なトイレができたのか?
フールの発生から衰退までをひもとき、
さらに筆者が長年調査した世界のトイレを網羅した、華麗なるトイレ曼荼羅の世界。
●目次
はじめに/古写真に見るフール
第一章 琉球・沖縄 トイレ世替わり
琉球のトイレ事情とフール
カルチャーショック! フール初体験
琉球弧に残されたフールを巡る
各地のフール 国頭村奥/渡嘉敷村/座間味村/粟国村/渡名喜村/具志川村(現久米島町)/石垣市/竹富町/奄美大島/花街・辻
新聞等で見るフールの話題
第二章 フールをめぐる琉球の文化
呼び名や信仰まで、フールをめぐる文化あれこれ
フールの呼称/フールの語源/屋敷におけるフールの位置/フールと信仰
第三章 文化財になったフール
名護市源河ウェーキヤー跡の4連式フール/沖縄こどもの国・沖縄市ふるさと園のフール(旧平田家住宅)/中村家住宅のフール/北谷町うちなぁ家ふーる/糸満市・真壁ちなーのフール/おきなわワールド旧知念家住宅フール/琉球村旧平田家住宅フール
第四章 フールの発生と衰退
沖縄の養豚の歴史を知ろう!
豚の来歴/朝鮮人が見た琉球の豚/冊封使が見た琉球の豚/フールとアグー/牛肉、馬肉、山羊肉から豚肉へ
切っても切れない中国とフールの関係
キーワードは圂(こん)/便所の身土不二/明器泥象が語るもの/フールが受け入れられたわけ
なぜフールは衰退したか
フールと寄生虫/フールと衛生/フールと環境問題/豚のサイズが大きくなった
【コラム】便所の考古学/身土不二 世界のトイレ
【ドキュメント】
末吉村落跡の民家のフール/素晴らしいフールに出会う/フールは泣いている/関林堂(河南省洛陽)における汲み取り風景
あとがきに代えて
主な引用・参考文献
●著者略歴
平川 宗隆(ひらかわ むねたか)
獣医師 博士(学術) 調理師 ノンフィクション作家
1945年8月23日生
1964年 コザ高等学校卒業
1969年 日本獣医畜産大学獣医学科卒業
1994年 琉球大学大学院法学研究科修士課程修了
2008年 鹿児島大学大学院連合農学研究科博士課程修了
1969年 琉球政府厚生局入庁
1972年 JICA・青年海外協力隊員としてインドへ赴任(2年間)
1974年 帰国後、沖縄県庁へ復職
2006年 定年により退職
著書
『沖縄トイレ世替わり』 ボーダーインク 2000年
『
沖縄のヤギ〈ヒージャー〉文化誌』 ボーダーインク 2003年
『ヒージャー天国』ボーダーインク 2018年
『豚国・おきなわ』 那覇出版社 2005年
『
Dr.平川の沖縄・アジア麺喰い紀行』 楽園計画 2013年
『
世界に広がる沖縄SOBA』 編集工房 東洋企画 2018年 他多数
●2021年7月 初版第一刷発行